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横浜ユナイトクリニック（ユナイテッドグループクリニック横浜院）

日本で唯一発毛効果が認められているものに、大正製薬より販売されている「リアップ」という薬剤があります。テレビ広告などでご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。このリアップはもともとは「ロゲイン」と言う名前で、以前から欧米では広く利用されています。今回はこのロゲインについてお話ししていきたいと思います。

ロゲインとは

ロゲイン、リアップともに主成分を「ミノキシジル」といいます。このミノキシジルは、1960年台に現在のファイザー社にあたるアップジョン社によって血圧を下げる経口薬として開発されました。実際に使用が広まると副作用として発毛の効果が高いことが分かり、研究・開発が進んだ結果、外用薬のミノキシジルであるこの「ロゲイン」が誕生しました。

ミノキシジルとは

ロゲイン・リアップの主成分であるミノキシジルの発毛のメカニズムにはまだよくわかっていないことがあります。ミノキシジルには前述の通り血圧を下げる作用がありますので、以前までは血流が改善されることによって髪の毛に栄養が十分行き届かせる効果が発毛を促していると考えられていました。しかし、他の血圧をさげる薬剤などに「発毛」の副作用が報告されているものはなく、これが直接的な要因でないことが分かります。

最近の研究では、ミノキシジルは「毛包」とよばれる髪の毛の根の部分に直接働きかけることで、発毛を促しているのではないかと考えられています。ミノキシジルの作用により毛包の毛母細胞の活動が活発になり、細胞分裂が促されることで毛髪が成長しやすくなっているのです。

AGA（薄毛）の治療薬として基本の薬剤になるプロペシア（成分名：フィナステリド）というお薬がありますが、このプロペシア（フィナステリド）が抜け毛を防ぐ「守り」の治療であるのに対して、このミノキシジルは発毛を促す「攻め」の治療と言われています。AGA（薄毛）の治療にはこの2剤がもっとも効果が高く、2010年に発表された日本皮膚科学会の「男性型脱毛症診療ガイドライン」において、推奨度が最も高い「A」の評価を得ています。この「A」ランクはフィナステリドとミノキシジルの2つのみです。つまりロゲイン（ミノキシジル）はAGA（薄毛）治療において欠かすことのできないスタンダードの薬剤なのです。

ロゲインの使用方法

リアップが液状のリキッドタイプであるのに対して、ロゲインが泡状のフォームタイプの外用剤になりますが、それぞれのタイプによってメリット・デメリットがあります。

	メリット	デメリット
ロゲイン（フォームタイプ）	ブランドの安心感がある、頭皮に留まりやすい	量を計りにくい
リアップ（リキッドタイプ）	正確に量を計ることが出来る	たれやすい、指で拡げる必要がある

 

1.1日に2回

ミノキシジル外用剤の目安は1日に2回とされています。頭皮のミノキシジルの濃度を一定に保つことで、効率よく発毛を促すことが出来ます。

2.適量は1日2ml

1日2回の使用でそれぞれ1ml、合計2mlの用量が推奨されています。ただ、前述のようにロゲインの使用量は計量して取り出すものではありませんので、あくまで目分量となります。

3.気になる箇所に塗布し、指の腹でやさしくマッサージ

気になる箇所に塗布した後、指の腹でやさしくマッサージしてください。強く刺激してしまうことで頭皮を傷つけてしまう可能性があります。満遍なくマッサージをし終わった後、直後に洗髪などをしてしまうとミノキシジルの成分が流れ落ちてしまう可能性がありますので、頭皮への浸透を十分促すためにも自然な乾燥を待ちましょう。

4.ミノキシジルの浸透時間

ミノキシジルには特有のべたつき、においがあります。洗い流してしまいたくなるかもしれませんが、頭皮へのミノキシジルの浸透は1時間程度かかると言われていますので、使用後1～2時間は洗髪や、汗が流れてしまうような激しい運動は控えてください。

ロゲイン（ミノキシジル）に、「発毛」の効果が認められているとはいえ、上記の使用方法を逸脱してしまってはその限りではありません。特に1日に2回の使用は、日常生活のなかに時間を割くのがなかなか難しいこともあるかと思います。根気よく使用をつづけることも大事になってきます。また、1日2ml以上を使用したからと言ってより高い効果が出るわけでもありません。かえって発疹などの副作用が起きる可能性がありますので、正しい用量で使用してください。

ロゲインを使用できない方

・18歳未満の方、女性

ロゲイン（ミノキシジル）は18歳未満の方は使用することが出来ません。18歳未満の方が使用してしまうと重篤な副作用が出てしまう可能性があります。また、女性は必ず女性用のものを使用するようにしてください。

・低血圧の方、不整脈のある方

ロゲインの主成分、ミノキシジルはもともと降圧剤として使用されていましたので、低血圧症・不整脈の方はロゲインを使用することで、極端な低血圧や血流量が増えることで心臓への負担が増える可能性があります。使用の際は必ず事前にかかりつけの医師にご相談ください。

・他の薬剤を使用している方

発疹・切り傷等の治療で頭皮に他の薬剤を使用している方は、ロゲイン（ミノキシジル）を使用する際は、事前に必ず医師とご相談ください。

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