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横浜ユナイトクリニック（ユナイテッドグループクリニック横浜院）

今回は、始めて世界で製造・販売された内服のAGA治療薬(薄毛治療薬)であるプロペシアのジェネリック医薬品について詳しく説明していきます。プロペシアとプロペシアジェネリックはどのような違いがあるのか比較しながらお話し致します。

プロペシアジェネリックとは

プロペシアジェネリックとは、有効成分がプロペシアと同様の「フィナステリド」で製造された薬剤のことです。

プロペシアとは

メルク社(アメリカ)が開発に成功した世界で最初販売されたAGA治療薬(薄毛治療薬)です。日本での販売は、特許期間が過ぎ2005年12月にMSD株式会社から製造・販売されました。日本皮膚科学会が2010年に発表した男性型脱毛症診察ガイドラインで脱毛、抜毛対策効果、育毛効果で推進度Aランクに入っているAGA治療薬です。

ジェネリック医薬品とは

ジェネリック医薬品とは、後発医薬品とも呼ばれ新薬(先発医薬品)と同じ有効成分・同じ効果があり、新薬より研究費や開発費が掛かっていないため価格が抑えられている薬剤のことです。新薬の特許期間が満了することで、厚生労働局に承認を得ることにより製造・販売することができます。ジェネリック医薬品を製造・販売するには、厳しい安全性のチェックや製造管理・品質管理など幾度の段階を経て、先発医薬品と同様の有効成分・同様の効果を得られなければジェネリックを名乗ることは出来ません。

男性型脱毛症

男性型脱毛症(AGA)とは、思春期を過ぎた男性に発症する進行性の脱毛症であり、悪性の男性ホルモン(DHT)と遺伝により抜毛が促進され、頭頂部の髪や生え際の髪が抜けていき、薄毛やM字ハゲになることを指します。

AGA(Andorogenetic Alopecia)は、薄毛に影響を与える男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛根内の毛母頭細胞にある男性ホルモン受容体(アンドロゲンリセプター)と結合することにより生じます。DHTがヘアサイクルに作用すると髪の毛の成長期が極端に短くなります。成長期が短くなることで、髪の毛の退行期や休止期への移行が早まるため、抜毛や脱毛を多くなり薄毛に繋がります。

プロペシアジェネリック（フィナステリド）の効果

プロペシアジェネリックの有効成分はプロペシアと同じ5α還元酵素阻害薬であるフィナステリドですので、その効果はプロペシアと同じです。フィナステリドは、抜毛の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を防ぎます。DHTは、5α還元酵素(5αリダクターゼ)が男性ホルモンであるテストステロンに作用することで生成されます。フィナステリドは、5α還元酵素のうちのⅡ型を阻害する効果があります。このⅡ型は頭頂部と生え際(M字)に多く存在していますので、フィナステリドの服用はAGAの抜毛対策や薄毛対策に非常に有効です。DHTを阻害することで毛髪サイクルが安定し発毛効果にも繋がります。

プロペシアジェネリック(フィナステリド)の飲み方・服用方法

フィナステリドの血中濃度を安定させるために、毎日1日1回1錠を決めた時間に服用してください。毎日決めた時間に飲むことで脱毛対策の効果が最大限に得られます。飲み忘れや2錠飲んだからといって効果が強くなるというわけではないので、注意してください。

プロペシアジェネリック（フィナステリド）の副作用

プロペシアジェネリックは、プロペシアと同成分ですので副作用も同じです。フィナステリドの副作用の頻度は決して高くありませんので過剰な心配は不要です。プロペシアの副作用の発現率は約4%で、勃起不全(ED)、性欲減退(リビドー減退)などの症状が知られています。ED症状が出た場合でもED治療薬の服用で対応可能です。万が一、副作用が続くことがありましたら服用を直ちに中止し、AGA専門の医療機関でAGA専門医に相談するようにしましょう。

プロペシアジェネリック（フィナステリド）の注意点

下記の方はプロペシアジェネリックの主成分であるフィナステリドを服用することができません。

成人した男性でなければ服用不可

有効成分であるフィナステリドは、成人した男性しか安全性が確立されていません。未成年の男性や男子児童(男性胎児)、妊婦は服用することで悪影響の症状が出てしまう可能性がありますので、服用しないように気を付けてください。

男子児童(男子胎児)、妊婦に及ぼす影響

フィナステリドは5α還元酵素阻害薬であり、DHTの生成を抑えることでAGAや前立腺肥大症に効果を発揮します。しかし、幼い男子児童にとってDHT(ジヒドロテストステロン)は、生殖器の発達に必要不可欠な男性ホルモンですので、DHTが阻害されてしまうと正常な生殖器の発達が出来なくなってしまいます。男子胎児を身ごもっている妊婦もフィナステリドを体内に取り入れることで男子胎児に同様の影響があるため服用出来ません。

フィナステリドが体内にある状態では献血不可

フィナステリドを服用し、体内に存在している状態での献血は行なうことが出来ません。上記で説明した理由により妊婦、授乳婦、男子児童(男子胎児)フィナステリドが体内に入ってしまうのを防ぐためです。フィナステリドは、割った錠剤から経皮吸収される場合もございますので注意してください。

前立腺ガンを検査する場合

フィナステリドが体内にある状態で前立腺ガンを検査をした場合、PSA値が約50%低下したという結果が海外臨床試験において報告されています。そのため前立腺ガンの診断をする場合は、血清PSA濃度を2倍にした値を目安にする必要があります。検査をする前には必ず担当医師、専門医師にフィナステリドを服用していることを伝えてください。

プロペシアジェネリック（フィナステリド）の通販・個人輸入

インターネットでは通販・個人輸入で色々な種類のAGA治療薬が売られています。その価格は激安・格安ですが、約60%が偽物や模造品の薬剤であることが問題になっています。通販・個人輸入の薬剤は、AGA治療薬として効果が現れないだけならまだしも、身体に健康被害が出てしまったという報告もあります。近年ではAGA偽造薬は精巧に作られており、一般の方はもちろん、医師でも本物かどうかの判断が難しいのが現状です。AGA治療薬を購入する場合は、安全な流通ルートを持って処方している専門の医療機関を受診することをお勧め致します。

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